令和5年度 苓南寮事業計画
『社会福祉法人北斗会の基本理念』
福祉とは生活権の問題である
全人格と全人権を常に考えよ
処して止まらず 取りてむさぼらず
自己の職業に奉仕する事に徹しよう
この精神を基本方針とする。
○ <苓南寮生活介護>事業方針
障害のある人が、日常生活の中で支援を受けながら、その人に合った機能訓練でADLの維持に努めると共に、生産活動にも参加して、その人らしく生き生きと暮らし、自立(自律)と社会参加があたりまえの社会を目指す。
○ <苓南寮就労継続支援B型>事業方針
「働く・暮らす」一般就労に結び付けることが困難ではあるが、働きたいと思っている人に職場を提供し、工賃を支払い可能な限り賃金と障害基礎年金収入で、その人が望む生活環境を作ることを目的とする。
○ <苓南寮就労移行支援>事業方針
一般就労の希望や可能性のある利用者に、就業・生活支援センターやハローワークなど関係機関と連携し、地元企業などとネットワークを構築して、実習の受け入れから一般就労に結びつくような支援を目指す。令和6年度、制度改正により現行の就労アセスメントが就労選択支援事業へ移行するため、事業開設に向け検討し準備する。
○ <苓南寮グループホーム>事業方針
障害のある人が、地域の中で社会の一員として生活することが出来るように、「家事支援」「生活支援」「相談支援」を行い、自立と社会参加を図ることを目的とする。
1.利用者支援の目標
① 個別支援計画は、アセスメントで利用者ニーズを把握して作成し、定期的なモニタリングで評価、見直しを行い利用者個々のサービスを管理する。
② 作業中心の日課なので、ストレス解消の対策として屋外での行事、イベント、余暇活動の推進等をはかり、体力維持、気分転換ができる環境作りに努める。
③ 社会生活を営むうえで大切な挨拶、言葉遣い、清潔感、協調性や作業に取り組む姿勢など基本的なことに対応できるようにする。
④ 利用者自治会の希望、意見を取り入れ楽しく参加出来る行事、レクレーションの計画を推進する。
⑤ 預かり金サービス、移送サービス、理容サービス、リネンサービスなどサービス利用説明書に記載した、給付費対象外のサービスの提供。
2.就労支援の目標
① 三障害の中でも多種多様化している現状で、「その人に合った」「その人が遣り甲斐のある」作業を提供する。
② 職員一人一人が、常にアンテナを張り、社会の流れ、地域の情勢を見て、新たなことにも挑戦しながら工賃向上を目指す。
③ 就労移行支援利用者の一般就労と就労定着を支援して、障害者雇用率を上げる。
3.新規事業、定期事業計画
① 福祉サービス第三者評価受審。
② 障がい者優先調達推進法を活用した新規作業の開拓。
③ 令和5年10月からのインボイス制度(適格請求書等保存方式)施行に向けた準備。
4.保健衛生、健康管理
① 協力医師、協力医療機関との連携を密にし、定期的な健康診断を実施すると共に看護師による予防、体力維持等の指導により健康管理の大切さを認識して貰う。
② 中央病院健診センターにて血液検査、心電図、大腸がん、乳がん、腹部超音波、子宮ガン、胃がん、胸部直接撮影など各種検診の実施。
③ コロナウイルス、インフルエンザの予防接種を行い、感染対策を図りながら社会や地域の状況を見据え最善の対策を講じる。感染が発症した場合は、迅速的確な対応を取る。
5.介護、訓練
安全に入浴出来るように、必要な利用者への見守り、一部介助支援。
怪我や認知機能低下防止、体力や身体機能低下防止、肥満対策、生活習慣病予防のために散歩や運動、脳トレ、体操など訓練を通じて健康増進や体力維持に努める。
6.給食、栄養
栄養管理、衛生管理に注意しながら調理する人は、食べる人の嗜好に合わせて食中毒には細心の注意をはらいながら、楽しく喜ばれる食事つくりをめざす。
7.苦情の解決体制
提供する施設サービスに関する利用者及び、家族からの苦情には、迅速かつ適切に対応し、解決に結びつけると共に、相談しやすい環境体制を作る。
① 苦情の収集 (聞き取りや書面)
② 苦情箱や受付窓口の設置、担当者の配置。
③ 苦情申し出後は、速やかに事実関係を確認し必要ならば関係機関へ報告、その後、調査、対処改善措置、利用者、家族に対する説明や様式に従った記録の整備。
④ 第三者委員への定期的報告と付議するものがあれば、速やかに相談協議し対処改善を図る。
⑤ 市町村が行う文書その他で提出、提示の求めに応じ助言等を参考にして必要な改善、適切な解決を図る。
8.防災防犯対策
① 常に非常災害が発生することを念頭に置いて、市町村の災害マップ等の情報を注視し利用者の避難等適切な処置を講ずる。
② 避難訓練は、北斗会地域防災協議会の協力機関と連携して行い、安全確実な避難誘導を図る。
③ 非常食は、専用の食料品を3日分備蓄して、年1回賞味期限前には、防災訓練の中で試食する。
④ 防犯訓練の実施と防犯カメラを稼動し外部からの不審者を監視・予防する。
9.人権擁護及び虐待防止
① 虐待防止委員会、身体拘束適正化委員会の定期的実施。
② 利用者の人権擁護、虐待防止を啓発、普及するための研修会の実施。
③ ハラスメント防止に向けた雇用管理上の措置と研修会の実施。
10.職員関係
① 全社協、県社協、経営協、各行政機関の行う研修会への積極的参加と全職員を対象とした内部研修の実施。
② 「働き方改革関連法」に基づき、36協定による時間外労働の上限規制、年次有給休暇の取得義務化、正規職員と非正規職員の業務を区別し、同一労働同一賃金の合理的取り組みを実施。
③ 感染症や自然災害、テロ、システム障害など緊急事態に備え事業継続計画(BCP)を確認しながら研修、訓練を実施する。
④ OJTを活用した人材育成。
11.地域奉仕
① 天草市地域防災計画に基づき、災害時の福祉避難所として指定を受け、開設依頼があれば、要配慮者を受け入れます。
② 年2回、北原町周辺道路のゴミを拾う地域清掃を行います。
③ 星光園地域支援センター前の天草市の花壇を、年2回植え替えて、冠水、草取りなど管理をします。
12.福祉の理解促進
① 苓南寮機関紙『苓南寮便り』を年2回発行し、利用者の生活面、作業面の様子を伝えるとともに、行事の案内や報告その他、事業計画書やサービスに関する情報を利用者、家族、役員、行政、他施設などの関係機関に発信する。ホームページの更新。
② 職場実習、福祉体験、ボランティアなど学校教育や地域住民からの協力を積極的に受け入れ、施設の開放と福祉に対する理解の推進に努める。
13.コロナウイルス感染症2019への対応
5月8日以降、季節性インフルエンザ並みの5類に緩和されたとしても、高齢者や基礎疾患の持病がある人が多いので、感染対策を図りながら社会や地域の状況を見据え最善の対策を講じる。感染者が発症した場合は、迅速的確な対応を取る。