1)就労部基本方針
苓南寮では、障害のある人が、その適性に応じて能力を十分に発揮し、自立した生活を実現することができるよう、工賃向上や一般就労への移行をさらに促進させるための支援に取り組んでまいります。
生活介護事業は、生活介護利用者の高齢化・重度化に伴い、生産活動以外の日中活動(機能訓練、生活訓練)等を取り入れ、『安心・安全』を目標に挙げ、利用者のニーズに対応出来る様に支援して行きます。(目標平均工賃27,000円/月)
就労移行支援事業は、生産活動や就労訓練、日中活動を通じて社会参加を意識したサービス提供に努め、現場実習等を通し一般就労に向け利用者個々のスキルアップ支援を計画的に取組んで行きます。
就労継続支援B型事業は、障害者優先調達推進法に基づく官公需からの物品や役務の調達に注力し、受注機会の増大を図ると共に、利用者の方々の作業能力・作業適正を見極め、効率的に生産活動が行えるよう支援に努め、少しでも高い工賃を支給出来る様に取組んで行きます。(目標平均工賃48,000円/月)
2)令和6年度目標
○障害者支援施設苓南寮『生活介護事業』
【軍手部目標】
軍手部門では、生産が間に合っておらず、大口取引先には出来上がったものをその都度出荷している状況で在庫を貯められていない。注文数が減る見込みは現状ない様子。編み落としやミシンの段階で発生するB品が多いため、確認の回数を増やすことや、縫う技術の向上が必要。技術向上のアドバイスの他に新しい機械を導入し、生産数の増加を目指す。
自販機部門は、飲料水メーカーの値上げにより利益率が少しずつ下がって来ている。仕入価格をなるべく抑えながら、消費者(利用者)のニーズに沿った商品を揃え、売上額を上げられるよう取組み利用者の工賃アップに繋げていく。
【窯業部目標】
新しい電気窯も安全に運用することが出来、釉薬の調整も上手に行えるようになり、遠方のお客様からの注文や名前付き兜の等も口コミで高評価して頂き注文も増えて来ている。
少しずつ各イベント等の開催が増えてきたので、販売に参加し利用者の工賃アップにつなげていきたい。また、在庫が不足しないように製作に励み、若い利用者や職員の技術習得及びアイディアを出し合い付加価値の高い作品で受注を増やし利用者の作業意欲の向上に努めたい。
○就労支援センター苓南寮『就労継続支援B型事業』
【受託部目標】
調理部門では、苓南寮調理作業を継続していけるように、人材の確保と個人のレベルアップをしていく。
清掃部門では、今ある作業を継続していけるように、一人一人の作業能力をあげ、一人で複数の作業をこなせるように訓練を行い、質の高いサービス提供をして、利用者の工賃アップにつなげたい。
【クリーニング部目標】
利用者の重度高齢化に伴い、安全面を考慮した作業場作りと、各工程間の動線の最適化を行い、作業の処理能力のアップに務める。また、利用者一人ひとり出来る事が増やせるように指導を行う。
顧客からの問い合わせや相談、洗濯物の下処理に関する事に対して、迅速に対応できるよう職員間で情報共有し誰でも同じ対応が出来るよう努める。
原材料費の高騰に対応するために、顧客への値上げの依頼、使用する洗剤・薬品の分量の見直し、資材の在庫管理に努め、コスト削減を図る。
【環境清掃部目標】
剪定・除草作業は、年々増加傾向にあり、行政の優先調達推進法の有効活用を含め、4月を除いて繁忙期となっている。作業利用者は最多の6人に増え、アパート清掃が加わって充実度が増し、その他エクステリア・軽土木工事等に対応できる技術向上と人材育成、また、実習生を積極的に受け入れていく。
感染予防対策は引き続き講じると共に、熱中症や蜂の巣駆除、機械操作等、危険を伴う作業なので、利用者・職員の安全確保に留意し、体調チェックを心掛ける。更には、受注選択も視野に入れ、収益増へ繋げていく。機材の点検・整備・清掃は、常時行っていく。